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2011年8月12日金曜日

東松島の I クリニックに行ってきました!

東松島市にあるクリニックさんに行ってきました。
今後、僕ら"Suwa家"のメンバーで当面は週1回月曜日の診療のお手伝いをさせてもらいます!

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7月末のある日、JIM-NETコーディネーターの川添看護師に1本の電話が入りました。
「桃生郡医師会のN先生から聞きました。一回とにかくウチに来てください。」

なんでもないような1本の電話ですが、地元の先生から連絡が入ってくるっていうのは大変光栄なことです。どうやらこれまでのJIM-NETの活動を医師会の先生づてに聞いてくださり、ご連絡くださったようです。

桃生郡医師会は東松島から河北、雄勝地区までの広大な領域をカバーしています。
河北を中心に活動してきたJIM-NETですが、今後の復興期の医療・福祉活動においては地元の医師会の存在は非常に重要な存在です。

良きも悪きも様々なボランティア団体が出入りする被災地。
本当にいい仕事・いい支援をするためには地元の方との信頼関係があり、
その信頼の中において支援活動をしていくことが重要になります。

そんな中、こうして地元の先生からのご連絡。
これまで地道に「きめこまやかな活動」を目指してやってきたことが生きたのかもしれません。
いずれにせよ、一度お話を伺いに行こうということで川添Ns、奥Drの2人で訪問し、
次いで奥Dr, 竹内Drの二人で病院見学にいかせてもらいました。

<I クリニック概要>
○診療時間
 AM:9:00~12:30
 PM:14:00~18:00(うち15:30-17:00訪問診療)
○患者数
外来:70人~100人/日(震災前と比べて増加)
訪問:20名強
(以前は50名程いたが震災後連絡がとれていない人や引っ越しした人がいる)
○スタッフ
医師1名、看護師3名、その他4名
先生は内科学会認定医、循環器学会専門医、桃生郡医師会理事
○検査
心電図、骨密度、ABI、レントゲン、心・腹部超音波、上部消化管内視鏡
血液検査:院内はBS, PT-INRのみ。その他は外注。
○震災の影響
・クリニックは1階部分が被災。改修して3月末から診療再開。
・発災当初数日間は避難所廻り、その後仮設診療所、その後医院再開。
・スタッフは全員無事。家族を亡くしたスタッフは多い。
・スタッフは気丈に仕事をしているが、相当なストレス・悲しみの中にまだいる。
・患者さんも身内の亡くした人が多く、配慮が必要。
・近隣に仮設住宅ができたため患者数は増加


初日、竹内先生と奥で食事に連れて行ってもらいました。後から川添Ns参加。
震災によりどんなことが起きたのか。皆がどんな状況下で生きてきたのか。
それに対して、一人のかかりつけ医として、その人の状況をどう読み取っていくのか。

「震災で本当につらい思いを引きずっている人がたくさんいる。」
「やっぱり僕ら医者はその人の状態に合わせて言葉をかけてあげないといけない。」
「そしてそれはその人の雰囲気や目のちょっとした動きから読み取らないといけないんだよ。」
そうお話しされる先生からは深い愛情や優しさを感じました。

この被災者の住民たち、そしてこの大災害そのものと付き合っていくという
強い覚悟が先生の言葉から伝わってきました。

今後の復旧・復興にあたっては、今までのような急性期の救援医療活動とは少し異なったきめ細やかな対応が必要とされる場面が出てくるんだと思います。
そういった個別の問題に対して、こんな尊敬すべき地元の先生と協力しながら取り組んでいくことで少しでも被災地のお役に立てるよう取り組んでいきたいと思います。

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