新年あけました。
石巻では被災後ということで「あけましておめでとうございます」の言葉があまり聞かれませんでしたし、われわれも言わないように努めました。
1/7で私の派遣が終了しました。
「外部の人間による復興支援とはなにか」
ということが問われた1カ月でした。これはJIM-NETの先輩から問われたことでもあります。
被災者の方々へささやかながら出来ることは、お話を聞いてあげること。
診療所の待合室でも暇があればお茶を出してお話をきき、患者が少ないため診察室でも積極的にお話を聞きました。また、許された方には訪問をしてお話を聞きました。
みな、涙ながらに辛いお話をしてくださいました。外部の人だから周囲の人にはすでに語ったが語りつくせないことを再び語ることが出来るのではないかと思います。
診療所の支援では、上手に仕事が回るための仕組みづくり、意識作りを行いました。外部の人間だから出来ること、指摘できることを、自立を妨げないよう注意しながら行いました。
たとえば看護カルテの導入、地域のケアに関わる人々との合同会議の開催、これらはみな「やろう」と思っていても日々の業務で後回しになりがちです。外部の人間だからこそ実現への最後のひと押しを行うことが出来ました。
“復興”診療所 では、直接の診療以外にも地域全体を見据えないと“復興”に結びつきません。
積極的に外に出向き、保健師、見守り隊、行政、復興支援に関わる人々とお話をしました。
そのおかげで「立ち位置」が明らかになりましたし、問題点がはっきりしました。このことは関わる人に還元すべきところは還元し、自分の中ではまた今後の活動につなげようと考えました。
医療は人を治すだけでなく、地域を治さないと治療は出来ません。
その意味でとても学ばせていただいたフィールドであったと思います。
下の写真は中学生が作った横断幕です。
変わり果てた故郷に何を想っているのでしょうか。
いったんは石巻を離れますが、今後も彼らの未来のため、遠くから応援と活動をしていきたいと考えています。
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